ズーちゃんの魂は死なないひとり旅 in 函館 前編

 

2018年 2月19日(月)

 

 奥羽本線津軽新城行がJR青森駅5番線ホームより発車。切符は190円。Suicaは使用できない。

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 青森駅前はいつも煮干しくさい。雪の上に輪切りのネギが落ちていると思ったら、イヤホンのぷにぷに。

 

 新青森駅北海道新幹線に乗り換え。無事に函館へと向かっている。

 「ぷしゅ」

 缶ビールが吹きこぼれたので舐めた手がおいしい。黒ラベル。窓の外は激しく吹雪いておるが、函館の天気はどんなだろうか。新幹線が海を渡るって、かっこいいなあ。いや、まてよ?ビールってこんなにうまかったか

 新幹線の窓が汚いが、まあしかたない。掃除は大変だからね

 

青函トンネルのデータ

 全長53.85km 走行時間はおよそ25分 在来線と新幹線が走行できる海底トンネル もっとも深いところで海面より140mも下の地点を走行する

 

「We are running through the Seikan tunnel.」

 

 そろそろビールがまずいがトンネルを抜けると北海道、晴天である。

 

「この先も素敵な旅行をお楽しみください」

 

 函館駅に到着し、とりあえず北島三郎の巨大な広告と自撮りする。はるばる来たぜ。とうっとり、目を細めるが、そうでもない。

 しかし、魂はずいぶんと遠くへ来たものだ。鼻の穴がふくらむ。

 

 五稜郭タワーへ。歴史に興味がない。星はかわいい。誰も踏んでいない雪、かわいい。雪をすべて踏んでしまわない人、しまえない人、かわいい。しかし、上から見下ろす木々はもっとかわいい。こんなの、ほとんど毛細血管じゃないか。毛細血管はかわいい。みんな生きている。かわいい。

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 めずらしい景色。

 

 "偏食の弟(週6で丸美屋の麻婆豆腐大辛を食う)が、小学校6年生のころに修学旅行で訪れた「あじさい」という函館の超有名ラーメン店のうまさに感動し、麻婆豆腐を食いながら「あじさい」の塩ラーメンの話しかしなくなった期"を思い出し。

 やってやろうじゃないのよ。

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 麩、うまい。

 目の前の中国人観光客が飲むビールの黄色、ここは、プレミアムモルツのCMの中かと思う黄色。

 

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 これは、誰かに似ている花

 

 五稜郭公園のまわりを散歩する、ナイキのランニングシューズで歩く。

 頭から五稜郭タワーが生えました、にょき、みたいな浮かれポンチの自撮りをInstagramに投稿する。「10人がいいねしました」

 

 六花亭。将来娘が生まれたら「六花」と名付けたいくらいに好きである。

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 ショートケーキ280円。コーヒー無料(おかわり自由)

 上にのせるいちごは1ピースあたり1個まで、と法律で定められているのではなかったか?そなたに、脱法ショートケーキの名を授けよう。嘘。「今までに見たどんなショートケーキよりショートケーキだ」って熊が言うんだ。

 

 函館山ロープウェイ。山頂のライブ映像が、麓にある受付のモニターに流れる。

「現在、悪天候のため景色が見えておりません」「あ、今すこし晴れてきました」

 博打ロープウェイに乗る。

 敗北。寒い。

 背後のカップルが熱い。

 なにも見えん。見えなさすぎて写真がない。つか、記憶がない。

 そういえば、小学校の修学旅行でも函館山に登った。帰りは、強風でロープウェイが止まったため、バスで下山した。函館の夜景のどこかに、ハートマークが隠れているらしかった。ロープウェイからハートマークを探そうとしていたのに、って、それなりに恋をしていた12歳たちは、残念がったのだった。

 ロープウェイで下山した。ハートマークどころか、なにも見えん。

 

 今回のお宿は奮発。『湯元啄木亭』函館を代表する名湯である。

 11階の大浴場。日本人がいない。他人と同じ湯に浸かるって、どう考えても不衛生であるのに、で、あるのに。お湯最高、水があったかいだけじゃない、わたしはべつにリウマチとかではないけど最高。温泉慣れしていそうなおばちゃんが、頭にタオルを乗せて浴槽に肩まで浸かっていた。「いいね~」と思う。真似をしてみたら、即タオルをお湯の中に落として、泣きたくなる。ちょっと、やっぱり衛生的にどうなの。いや、温泉は最高。最高。と、言い聞かせているだけのような気持ちになってきた。ばかでかいガラス窓から、夜景が見える。「夜景は人工物だから感情が湧かない」と話していた人間のことを思い出して、鼻で笑った。ださ。旅館のシャンプーとか洗顔とかは、めちゃくちゃいいやつなのでうれしい。

 変なところでケチる悪い癖。食事付きのプランにしなかったため、1階の売店にてサッポロクラシックとワンカップの臥牛山、いかの塩辛、8つ連なったチーズかまぼこを買う。売店のおじさんが「いいね~」

 部屋のテレビでNHKを観る。平昌五輪、スキージャンプ男子ノーマルヒル

 さみしい。思わずツイキャスを起動する、旅行先。フォロワーさんに、植物園の存在を教えてもらう。よかった。

 部屋の鍵の開け閉めの際、非常に高度な技術が求められる。さすがは名宿、セキュリティがすごい。トイレの流れる水の強さは地球の核までウンコを引っ張るみたいな強さだった。なんとなく、トイレの戸を開けたままで用を足した。

 飾られた絵の裏に御札はない。天井にシミもない。布団は怖いくらいに冷たい。

 

 1日目、終了。