かなわん

 

2018年 4月20日(金)

 

 もう20日。はやい。この場合における「はやい」の字は「早い」が適切なのだろうが「速い」でも「疾い」でもよい気がする。春は足が速いな。しかし、次の給料日まではまだまだある。ということは、まだ給料をもらってから少ししか経っていない。おかしい。これはおかしいよ。

 

 15時、図書館へ行った。『文學界』5月号に掲載されていた新人賞の選評が、とくに長嶋有のがとてもおもしろく、有益!と思った。思ったので、長嶋有の本を借りるために駅前の市民図書館へ。Twitterでおすすめを尋ねたら、あひるだんさーさんが『夕子ちゃんの近道』を、宮本さんが『祝福』に収録されている『噛みながら』をすすめてくださった。図書館の椅子で『噛みながら』を読んだ。かなわん、と思う。読み終えたら、『夕子ちゃんの近道』も借りるつもりだ。

 『オレンジページ』という料理誌を開き、一生懸命レシピを書き写しているおばさんがいて印象的だった。おいしいご飯を作ってください、と思う。

 『群像』の表紙がよかったので、なんとなく手に取った。すると、横尾忠則の名前があったのですかさず目次を開く。ついさっき「かなわん」と思った長嶋有の名前も大きく載っていたけれど、ガン無視して横尾忠則のページへ飛んだ。磯崎憲一郎との対談。

 「結局は成るようにしか成らないんですよね」

 オレンジページのおばさんばりに横尾さんの言葉を書き写した。書き写したけど、おいしいご飯を作ってください、みたいな感じでできるもんじゃないな、これは。と思う。

 「(略)芸術はわからぬものだということを前提に知っていないと。それをわからせよう、わからせようとするから、書いていても苦しいし、読んでいてもおもしろくないような気がする。」

 

 帰り際、見つけたチラシ。

 「多田友充展  性根の腐った誠実さのかけらもない人間どもの流す情報を、ただただ鵜呑みにして自らの頭で考えることもせず無邪気に暴力を振るう、たましいのないからっぽの操り人形どもは、果たしてこの世界に存在することに恥ずかしさや情けなさを感じることはないのだろうか」

 多田友充展。行ってみよう。4月28日から国際芸術センター(ACAC)。

 

 図書館を出る。弘前公園の桜が開花したとニュースで言っていたのを思い出すあたたかさ。暖かさと書くにはまだ肌寒いが。郵便局で、火曜に予約した美容院のぶんのお金をおろす。残高を見て、5月6日の東京文学フリマに行けないこともないが、行けないなあと思う。

 

 楽しいことをやりたい気持ちが、喉の渇きに似ている。だけど、楽しいの楽しいが見えず、目の悪い人ってこんな感じなのだろうかと思う。いやだな、こんなの。

 

 無印良品で文具を見る。手帳、結局買わないまま4月20日。緑の椅子がほしい。今日から良品週間だけれども、なにも買わない。隣町にある無印良品は諸事情あって出禁になったので、なんとなくここでも買い物できなくなった。

 

 帰る。道にいろんなものが落ちている。落ちているので写真を撮る。ハッピードラッグの駐車場にミニトマトが一個落ちていた。落ちていたので写真を撮った。けっこう迷って金麦とほろよいのもも味を買う。最近、ここのドラッグストアでもTポイントが使えるようになったからよい。牛角のクーポンをもらった。『文學界』にも牛角のクーポン挟まってるな、と思う。たぶんこっちは『祝福』用、だな。店を出たら、ミニトマトが消えていた。潰れたあともないし、鳥?

 

 短歌、なにがおもしろいのかがわからなくなっているけど、『なんたる星』の加賀田優子さんを読んで「おもしろい」と思う。

 銀色の折り紙でかみひこうき いいね いっぱつ勝負だもんね

 (なんたる星2月号 加賀田優子 極楽浄土2018)

 

 誠実でいたい、の気持ちに尽きる。明日、13時からバイト。