水笛

 

2018年 4月25日(水)

 

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 水笛の屋台が出ていた。

 「水笛の屋台を出すぞ!」

 という気持ちを買う。

 

 若し青春の提出するさまざまな問題を、納得のゆくやうに解決しうる倫理が世にあったならば、

 人間のどのやうな問題もそれは、やすやすと解決しうるであろう。

 青春とは、とほりすぎれば済んでしまう麻疹ではない。

 心の美しく健全な人ほど、自己の青春の中に見出した問題から生涯逃れえないやうに思はれる。

 真実な人間とは自己の青春を終へることの出来ない人間だと云っていいであらう。
 

  伊藤整「青春」新潮文庫

 

 この一節がとても好きだったのに、わたしはとうの昔に真実な人間ではなくなっていたのかもしれない。いや、自分を真実な人間と信じていたことをまず恥じるべきだろう。

 

 玄関で靴を履くとき、ドア越しに冬の匂いがしてつらかった。

 短歌より、5ちゃんねるの短歌板のほうがよっぽどおもしろい。

 (俯瞰、って言葉が浮かんで、ドローンのことを思い出して、ちょっと元気がでたが)

 

 「大学に通ってたとしたら、もう三年生なんだよ」

 って自分で言って、悲しかった。「でも、すぐ辞めると思うけどね」慌てて付け足したら、母は安心して笑った。